箱河豚
Black-spotted boxfish
フグ目 フグ亜目 ハコフグ科 ハコフグ属
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本州以南の浅い岩礁域に棲むフグの仲間。
箱型のユーモラスな体型が特徴です。
タレント兼魚類学者の「さかなクン」の帽子のモチーフになっている魚はこのハコフグです。
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ウロコが変形して六角形の骨盤状になっており、それらがガッチリと組み合わさって全身を甲羅のように覆っています。
また口や体表からは、石鹸のように泡立つ毒性の粘液を分泌することができます。
この2種類の防御機構によって外敵から身を守っています。
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オスの成魚は背中が鮮やかな青色に染まります。
一方、メスは黄褐色の地味な体色をしています。上に掲載している写真の個体はメスですね。
以前はハコフグは性転換する魚だと考えられていましたが、現在は性転換しないとする考えが主流のようです。
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一般にフグ毒として知られる「テトロドトキシン」をハコフグは持っていません。
そのため一部の沿岸地域では、古くから食用として親しまれています。
しかし近年、生物濃縮により「パリトキシン」という毒を肝臓に溜め込んだ個体が発見されました。
そのため現在はハコフグを捌いて提供する際にも、ふぐ調理師免許が必要になっています。
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ハコフグ料理としては五島地方の漁師飯「かっとっぽ」が有名です。
ハコフグの腹を割って内臓を取り除き、ネギや味噌などを腹の中に詰めて肉と和え、蒸し焼きにするという料理です。
ハコフグの固い体をそのまま器として使うという見た目は面白いですが、見ようによっては猟奇的ですよね。
釣り方
泳ぎが遅いので、私は堤防際に居たハコフグをタモ網で掬って捕らえました。
フカセ釣りの外道として掛かってくることもあるようです。
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