【和歌浦漁港】流れ藻を追って小魚採集・前編

釣行記

2024年7月11日(木) くもり 中潮 午後3時

平日の午後。
明け方は強めの雨でしたが、お昼頃には幸い降りやみました。

今日は南西からの風が吹いています。
こんな日は南西向きの漁港に色々なものが漂着しているかもしれません。

ということでやってきたのは和歌浦漁港。

期待通り、漁港の片隅には海藻やゴミがたくさん流れ着いています。
こういった漂流物に混じって、珍しい小魚が見つかることがあるんです。

・・・

狙うのは「流れ藻」。
流れ藻とは海面を漂う海藻のことです。
春に海中で繁茂した藻類は夏になると水温上昇で枯れ、ちぎれた切れ端がふわふわと海面を漂います。

普段は沖合を漂う流れ藻ですが、ときどき波に流されて私たちの身近なところに漂着します。

こんな感じ。

じーっと目を凝らすと、流れ藻に寄り添ってチョロチョロしている小さな影が。

そいつをタモ網でガバッと掬う!
小魚は危険を感じると流れ藻に隠れようとするので、藻ごと掬ってやれば簡単にゲットできます。

掬った流れ藻の中を確認すると…

居た居た。

水玉模様の可愛いカワハギ。
アミモンガラかな?

・・・

こんな要領で目についた流れ藻を掬っていきます。

30分ぐらいでこれだけ集まりました。
魚種ごとに観察してみます。

今回掬った中で一番の収穫はこいつ。

マツダイの稚魚。
枯れ葉に擬態して身を守っているお魚です。
ウロコの質感やカラーリングが渋くて格好いいですよね。

ポリプテルス・エンドリケリー(Wikipediaより)

エンドリケリーとか、あの辺の古代魚を彷彿とさせてくれます。

・・・

さてお次は、横縞が可愛い三兄弟。
イシダイの稚魚です。

成魚は「磯の王者」なんて呼ばれますが、稚魚はこんなに小さいんですね。

流れ藻につく縞模様の小魚としてはオヤビッチャの稚魚もいますが、両者は目の上に縞模様があるかないかで見分けできます。

・・・

イシダイの近縁種、イシガキダイの稚魚も採れました。

このイシガキダイは成長段階に応じて見た目の印象がガラッと変わるお魚です。

これが少し成長したイシガキダイ稚魚。
同じ流れ藻に寄り添っていました。

一見すると、別の種類の魚かと思ってしまいそうです。

・・・

他にはアミモンガラの稚魚がたくさん。

今回タモ網で採集した稚魚のうち、
半分ぐらいはこのアミモンガラでした。
こいつは警戒心が薄いのか、流れ藻から離れて泳ぎ回っている個体が多くて見つけやすかったです。

・・・

午後5時頃。
ふと気付くと、岸壁際を小魚の群れが回遊しているのが見えました。

そこで小物採集はこのぐらいにして、ライトロッドを準備します。

⇒⇒⇒ 後編へつづく

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