No.44 ハナオコゼ

お魚図鑑

花虎魚
Sargassum fish
アンコウ目 カエルアンコウ亜目 カエルアンコウ科 ハナオコゼ属

・・・

温帯から熱帯にかけての暖かい海に生息するカエルアンコウの仲間。
多くのカエルアンコウ科魚類は海底で暮らすのに対し、このハナオコゼは「流れ藻」に寄り添うという特殊な生活スタイルを持っています。

「流れ藻」とは海面に浮遊した状態のまま成長・繁殖する海藻類のこと。
波や風に流されるままに海上を漂う流れ藻に付いて、ハナオコゼも同じように流されながら生きているのです。

・・・

流れ藻は海をさまよう小さな魚や甲殻類たちの休息地にもなっています。
ハナオコゼはその流れ藻の中に身を隠し、近寄ってきた生物を食べながら暮らしています。

エサに困らない環境で、ただ流されるままに生きているハナオコゼ。
なんだかニートみたいですよね。ちょっと羨ましい。

・・・

カエルアンコウの仲間は胸びれや腹びれを使って、海底を歩くように泳ぐことが知られています。

このハナオコゼも同じようにひれが発達しており、海底を歩いて移動する他、ひれを手のように動かして海藻にしがみつくこともできます。

・・・

たまに流れ藻が漁港や砂浜へと流れ着き、それに乗ったハナオコゼが私たちの前に姿を見せることがあります。

私がハナオコゼを発見したのは串本漁港の片隅です。
初めはゴミや海藻に混ざって、膨らんだ魚の死骸が浮かんでいるように見えました。

釣り方

釣りで捕らえるよりも、流れ着いた海藻の中を探すのが手っ取り早いかも。

漂流物をよく観察すると、海藻に擬態したハナオコゼが見つかるかもしれません。

釣行録

2023.11 南紀遠征、泳がせ釣りで現れたのは?・中編

コメント

タイトルとURLをコピーしました