瘤鯛
スズキ目 ベラ亜目 ベラ科 コブダイ属
Bulgyhead wrasse
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南日本を主とした日本近海に棲息する大型魚。
冬が旬のため、釣り人には「カンダイ(寒鯛)」という通称で呼ばれることもあります。
名前にタイを冠していますが真鯛とは全くの別種で、分類上はベラの仲間です。
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多くのベラ科魚類と同じく、コブダイも成長の過程で「性転換」をします。
はじめは皆がメスとして産まれ、それが成長して体長50cmを超えたあたりからオスへと性転換をはじめます。
老成したオスの個体はおでこと顎がコブのように大きく膨らみます。
コブダイは1匹のオスと複数のメスでハーレムをつくる習性をもっています。
また群れの中のオスが居なくなると、メスの中の有力な個体がオスに性転換して再びハーレムを作るという面白い生態をもっています。
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幼魚の頃は一般的なベラと同じような体型で、橙系の体に白い線が一本走ります。
成長とともにだんだんと白線が消え、体色も赤褐色へと変わっていきます。
成魚は頭部のコブが大きく発達し、イカつい強面へと変貌します。
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コブダイは成魚になっても浅場で生活するため、地磯や防波堤といった身近な場所からでも釣り上げることができます。
ただし大きな個体は体長1m、重量15kgを超えることがあるため、並みのタックルでは太刀打ちできません。
極太のラインと太軸のフック、強力なリールが必要です。
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